【こっそり教えて】ヘルツとセントの違い…実はよく分かってません。

close up photography of bronze bowls ✤音と癒しの関連性
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パン長です。
神戸三宮で推拿・心理ケア・ヒーリングなどで「あるがままのあなた」に戻るサポートをさせていただいてます。

person holding a tibetan singing bowl
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サウンドバスや音浴など、ここ数年でなんとなく一般の方にも知られるようになってきましたね!
とても嬉しい♪
音を浴びるのって本当に気持ちいいですもんね。
もっとたくさんの人に知って欲しいわ~


さて、そんなサウンドバスでよく使われる楽器
シンギングボウル、クリスタルシンギングボウル、音叉などなど。

これらは音を出す道具なので
鳴っている音が「どの音程なの?」っていうのがありますよね。

faceless musician playing piano using music paper
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この音を「表す言葉」が実は一種類だけではないので
めちゃ混乱します。


きっとプロで音浴やサウンドヒーリングをされている方でも
正確に把握できてらっしゃらない方って
一定数おられるんじゃないでしょうか?

(個人的にはそんな細かい事を知らなくても全然問題ないと思ってて
むしろ、音の力を感じられる感性があるかどうか?のほうが大切だと思います。)

さて、
音の高さを表す言葉として一番有名なのは
ドレミファソラシだと思います。
音楽家の方はこれをアルファベット表記にしたものを普段は目にしていると思います。

CDEFGAB

ポップスやジャズのプレイヤーの方は英語読み
吹奏楽とかの方はドイツ語で読んだりするのかな。

woman tuning a guitar
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ドレミは音に記号的に名前をあてはめているので
基準にする音のチューニングが変わると実際に鳴る音の高さも違ってきます。

音を数値で測定する事が出来たら
音階名にとらわれずに音の高さを特定できますよね。
これを「周波数」と言います。

User:Superborsuk – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1207499による

単位はヘルツ。
音叉とかに442HZとか128HZとか書いてますよね。
あれです。

実際の音の高さと数字が一致してるので
その点では優れているのですが
楽譜に表記するには適しません。

ヘルツって楽器向きの「言葉」ではないんですよね。

By Zephyris at the English-language Wikipedia, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=5971167

じゃあ、なぜ音叉にはヘルツ表記なの?ですよね。

これは、もともと音叉が楽器ではないのでヘルツ表記されている、というのがあります。


音叉はチューニングフォークという名の通り
楽器のチューニング(調律)の為の道具です。

たとえば
楽器の「ラの音」(Aの音)を狙ったヘルツ(440HZなど)に
ぴったり合わせるために音叉を使うのでヘルツが採用されているという訳です。

close up photography of bronze bowls
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クリスタルボウル・シンギングボウルなどには
「A(-50セント)」「F(+15セント)」みたいな感じで
音程が標記されたりします。

AやFは音階だな、ってのは分かるんですけど
セントって何?ですよね。

セントが生まれた背景には
ヘルツが楽器との相性が悪すぎる
という背景がありまして


周波数軸(ヘルツ)の定規があると思ってください。
そこにドレミを並べると
音の間隔が同じ幅にならないんです。

wikipediaより

なんで??

これはですね
音を物理的に観測すると
周波数の差が「足し算」では増えず
「掛け算」で増えていくからなんです。


音の高さが半音上がると周波数は約1.059倍(2の12乗根倍)になります。
そして12回これを繰り返したら元の周波数の2倍になります。
これを1オクターブ上がった音と言います。

実際は掛け算というか…累乗根で増えていきます。

もう、この時点で嫌になりますね。

どうしてもヘルツだと音楽的には扱いにくいんですよね。
そこで、
半音の間隔は100ヘルツと定めましょう。と。
誰かえらい人が設定してくれました。



全ての音の間隔を周波数ではなく、
セントという足し算の世界で表すことにしてくれたわけです。


ドとド#の間は100セント。ド#とレの間も100セント。
めちゃシンプル。

というわけですので
シンギングボウルなどの音程(ピッチ)の標記にセントが書いてる場合は
平均率ジャストの音からどれくらいシャープしてるのか?フラットしてるのか?
を分かりやすく教えてくれてると思ってください。

そして、これは重要なんですが

ジャストの音じゃないから
この楽器はチューニングが甘い、クオリティが低い
ということでは決してありません。

ドレミの音階は西洋音楽の12平均律を基準としていますので
そのジャストの音に合っているかどうか?は
現代音楽の基準に合ってるかどうか?だけでしかありません。

世界各地の伝統的な音律は12平均律とは音の間隔が違うし
半音よりももっと間隔が短い音を使う事も良くあります(微分音)

ですので
シンギングボウルを選ぶ際には音の表記を確認したうえで
実際にその音を聴いて購入するのが一番良いと思います。

また、音叉は別ですが
楽器は倍音を含みますので
ピッチだけでは測れない音色のニュアンスというものもあります。

含まれる倍音成分が整数倍音なのか、非整数倍音なのか?
そんな違いもありますし
倍音成分の音量の具合によっても音のキャラクターは全然別物になっていきます。

シンギングボウルというシンプルな楽器一つとってみても
実はとっても奥深いんですよね。
だから、ぼくら演奏家は魅力を感じたりするわけです。

おわり。

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